2021年11月, JAXAが宇宙飛行士の募集開始. ~障害・病気があっても宇宙へ~
2021年11月, 宇宙飛行士の募集をJAXAが始める.
~障害・病気があっても宇宙へ~
この記事は
- 将来宇宙飛行士になりたい, お子さん・その親御さん
- 病気や障害がある自分は宇宙飛行士にはなれない, と思っているお子さん・大人の方
向けです.
この記事を読むことで,
宇宙に行く夢を諦めていたあなたが, 宇宙飛行士になる夢に, もう一度挑戦しよう!
という思いが出てくると思います.
13年ぶりにJAXAが宇宙飛行士の募集を開始!
2021年11月, JAXA(宇宙航空研究開発機構)が宇宙飛行士の候補者の募集を始めました.
メディアやSNSなどを通してご存知な方は多いかもしれません.
応募期間は2021年12月20日〜2022年3月4日です.
どんな方が採用されるか, 今から楽しみですね.
JAXAは1983年から宇宙飛行士の募集を5回行い, これまで計11名の宇宙飛行士を採用, 日本から宇宙に送り出してきました. 日本の宇宙飛行士の皆さんが宇宙医学の発展に貢献してきたことは, 同じ日本人として誇り高いですね.
JAXAの宇宙飛行士募集が変わります
今回のJAXAの宇宙飛行士の募集がこれまでの募集と異なるのは、
- 自然科学系の学歴や職歴がなくても応募できる
- 今後は5年に1回程度の頻度で宇宙飛行士候補者の募集を行う
という点です.
これは海外と比較して, 日本の宇宙飛行士の応募者数が極端に少なく, 宇宙飛行士の裾野を広げるために【文系でも応募できる】ようになったと考えられます.
また, 定期的な宇宙飛行士募集の発表は今後NASA主催の月面開発計画【アルテミス計画】参画に向けてJAXAが, 若い世代をターゲットにして働きかけていると言えます.
障がい者やハンデがあっても宇宙飛行士になるチャンスがある!
一方で, 海外に目を向けるとESA(欧州宇宙機関)は障害者も宇宙に行ける取り組みに着手しています.
Parastronaut Feasibility projectというプログラムで,
- 下肢切断で障害のある人
- 足の長さに左右差がある人
- 特別背が低い人
が採用の候補として挙がっています.
まずは宇宙予備飛行士のグループに加わり宇宙に行くための改良点を見つけ出す予定です.
例えば
- 生まれつき足のハンディキャップがある方
- 骨肉腫のような骨の病気, 交通事故で足を切断した経験のある方
でも宇宙飛行士になるチャンスがある, ということです.
残念ながら, 今回の日本の募集には障害者は含まれていません.
しかし, 私たち【周産期小児宇宙医学協会(PPSM)】の団体の理念でもある【ハンディキャップのある子供達も安全に宇宙に行ける社会づくり】のために, 今後は障害者も宇宙に行ける取り組みが日本でも活発になることを期待しています.
将来, 宇宙飛行士になりたい子ども達が今から出来ること
宇宙飛行士に求められる資質は, 人間力・バランス・総合力のように, 特別なものではなく普段の生活の中で求められるものです.
例えば,掲げた目標に前向きに取り組む, チームワークで頑張ることは, 普段の学校生活や学生生活の中でも求められることだと思います.
今, あなたがどんな状況だったとしても,
自分はここまでと限界を作るのではなく, 一歩前に踏み出す勇気を持ちましょう!